春の産卵シーズンを終え、夏の本番を迎える前に梅雨の季節がやってきます。
メダカは屋内より、日の降り注ぐ屋外での飼育のほうがより健康に育ちますが、
雨水による水質変化や産卵疲れなどで疲弊したメダカは、よく不調を起こします。
痩せてきた
水草の影でじっとしている
ヒレが汚くなった
など、元気のない姿を見せるでしょう。
不調なメダカにグリーンウォーターという賢い選択
グリーンウォーターは読んで字のごとく緑色の水だよ。
よくため池なんかは緑色をしているよね。
緑色の正体は、メダカにとって有益な餌となる植物性プランクトンなんだ。
私はグリーンウォーターに助けられました。
黒ヒレ長のおくろ様は、連日の産卵疲れや水質や水温の変化で激やせしてたよね。
ええ、食欲もなくて、ヒレもボロボロになり、なんとも老いぼれた姿をお見せしてしまって・・・。
でも、今ではすっかりセクシーボディに元通りだね。
はい。グリーンウォーターで点滴しましたから。食欲も元に戻りました。
美しい君に戻ってくれて僕も嬉しいよ。
黒ヒレ長めだかの不調に気づいたのは梅雨入り前。
産卵がストップしていたころでした。
春からの立て続けの産卵で疲れがでたのか、他の種類のメダカも産卵を小休止。
黒ヒレ長にいたっては、餌をほとんど食べなくなり、日増しに痩せていきました。
ヒレも心なしかヨレヨレになったように見えます。
ひょっとしたら寿命なのかも・・・。
緩和ケアで余生を穏やかに過ごさせてあげよう・・・。
そんな心持ちで、グリーンウォーターに入れました。
メダカにとって頻繁な水替えはストレスになるんだけど、グリーンウォーターは水質浄化作用もあるから、弱ったメダカには最適ともいえるよね。
結果から言いますと、
10日ほどで、元の体形に戻り、復活しました。
最初は餌を食べないだろうという前提で2,3粒ずつ与えながら様子をみていましたが、割と早い段階(2日後)で食べる量が増えていき、10日後には以前のように餌をたくさん食べるようになったのです。
閉じきみだったヒレも大きく広がり、悠々と泳げるようになったヒレ長メスのお腹はふっくらと膨らみました。
メダカの不調痩せ細り当初。
頭よりも胴が細いです。
また、メスの方がオスより太くなる産卵の季節に、メスの方が細くなっています。
メダカの不調痩せ細りから10日後。
胴が丸く膨らんでいます。
1カ月後
元通り。
メダカの治癒力をグリーンウォーターという自然の力が増幅させたのでしょう。
梅雨時のメダカは不調になりやすい
私なんか3月には卵を産み始めたんよ。
3カ月もぶっ通しで産んだんやし、一休みせな体持たんわ。
メダカの産卵がストップしやすいのが6月の頃です。
春から産卵し続け、また夏の本番に向けて小休止するかのように、産卵をやめるメダカも多いです。
卵を産まなくなるため餌もあまり食べなくなります。
卵を産まない程度なら、心配はないのですが、不調なメダカが多くなってくるのが長雨になる梅雨の季節です。
梅雨の長雨による水質の悪化と温度変化
梅雨の季節は、メダカの飼育条件が非常に悪くなります。
雨水が入り込むと、急激な水質変化、温度変化(水温が下がる)が起こって、メダカは体調を崩しやすくなるんだよ。
光が十分に当たらない
水温が低下する
産卵疲れも重なっちゃうのよね。
様々な病気や不調で死んでしまうメダカが多くなる梅雨の季節は、雨水対策と同様に、毎日よく観察されることをお勧めします。
発見が早ければ、早めの対策で元気になることも多いです。
餌のやり過ぎ
メダカを死なす原因のトップに上がるのが餌のやり過ぎです。
メダカを可愛がり過ぎる人ほど餌をやり過ぎて死なせてしまうということが多いよ。
食べ残した餌は、底に沈みます。
腐敗する前に、その都度食べ残しの餌や糞を毎回取り除くならいいですが、それでも水は汚れてしまいます。
特に気温が上がる夏場は最も注意したいところです。
すべての動物は、不調の時は食べません。
体が必要としていないからです。
お腹がすいたら食べる。
食べたくなくても食べるのは人間だけです。
餌を食べたがらないときは、やる必要はないのです。
グリーンウォーターで10年生きている巨大金魚の話
叔父の家の畑に巨大な貯水槽があります。
1500リットル入るその貯水槽には、10年前に入れた金魚が、鯉のようなサイズになり、生きていてます。
餌はあげていません。
水面にはホテイアオイ。
足し水は雨水のみ。
匂いもまったくしません。
覗き込んでも深緑色でそこは全く見えませんが・・・。
このグリーンウォーターを種水にメダカの飼育水を作っていますが、万能薬のようにメダカが元気になります。
グリーンウォーターは侮れません。
メダカの病気にはひどい時は薬浴が必要になるものもあると思いますが、私はあまり使いたくはありません。
メダカの治癒力を発揮できるグリーンウォーターは、作っておいて損はないと思います。
死ぬときは死ぬ
乱暴な言い方かもしれませんが、弱ったメダカは死ぬ割合が多いです。
可愛がっていたメダカですから弱っていく姿は見たくありませんが、
何をやっても死ぬときは死にます。
メダカは多くの卵を産み、子孫をのこす。
メダカは産卵シーズンでは毎日10~30個ほどの卵を産み、多くの子孫を残します。
環境の変化に強いと言われるメダカですが、それは熱帯魚などと比べた時の話であり、水質、水温、光に健康状態を左右される本当は弱い生き物です。
また、野生のメダカなどは外敵とも隣り合わせです。
メダカの生涯は平均2年という短いもの。
故に、たくさんの卵を産みます。
そしてそのメダカの遺伝子は、そのメダカが生んだ多くの卵に受け継がれます。
卵が孵化し、親に生き写しの稚魚が何十匹と元気に泳ぐのです。
メダカの死は可哀そうで悲しいことですが、その子供たちを大事にし育ててあげることが
死んでいったメダカへの何よりの手向けとなるのではないでしょうか。
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