メダカの稚魚が順調に育ち、成魚となって、その数100や200を超えたころ、やってくるのが大量死です。
1匹、2匹ポツポツ死ぬのは分かりますが、1つの飼育容器で50も100もの数が大量に死ぬとなれば、その飼育容器の中は劣悪な悪水に変化したのは明らかです。
メダカ大量死の原因
酸欠
メダカの大量死の原因は、水中酸素濃度の減少による酸欠が考えられます。
- 底が見えない濃いグリーンウォーター
- 水面を覆うほどの大量の水草
- 夏場の直射日光による高水温
排泄物・有毒物
排泄物や食べ残しの餌、目に見えない微生物の生じる有毒物が水に溶け込むと水質を悪くし、光が十分に当たらない場合、水中に悪性の細菌類が増殖し、メダカは体調を損ねます。
メダカ大量死が起こり得る3つの条件
大量の雨水
大雨が降ると急な水温低下や水質変化が起こるのよね。あれじゃ体力も低下しちゃうわよ。
基本的に雨水を溜め置いたものは良い飼育水とされてるんだけど、大気汚染の著しい地域の雨水はメダカにとっても良くないよね。
飼育水の汚れ
夏場って、とま神(飼い主)の「産めよ増やせよ」がものすごいわよね。
ええ、毎回あんなに食べきれないですわ。
晴れによる水温の上昇
雨からの直射日光は特にやばいわよね。
ええ、夜は特に息苦しいですわ。
よしずをかけておくと、メダカによくない急激な水温上昇を防げるよ。
- 大量の雨水
- 飼育水の汚れ又は濃い青水
- 晴れによる水温の上昇
この3つが重なり、大量死は発生しやすくなります。
雨水やその後の晴れによる温度上昇、飼育水の汚れ、それぞれ単体では突然の大量死はそう起こりません。
どちらかというとポツポツ死でしょう。
突然の大量死は、そのほとんどが、長く水替えをしていなかった飼育容器で起こりました。
ですが、
同じスパンで長く水替えをしていない飼育容器(汚れた飼育水)に、同じように大量の雨水が入り込んでも温度上昇の少ない場所では、大量死は起こっていません。
さらに、水替えをしているきれいな飼育水に大量の雨水が入り込み、温度が上昇しても大量死は起こっていません。
このことから、3つの条件が重なると、大量死が発生することが分かります。
なんだかややこしいですわね。
要するに、3つの条件が重ならないようにしようってことだよ。
夏場のグリーンは要注意
底土や水草のあるビオトープは水槽ほど水替えはいらないと思われがちですが、温度が上昇する季節は、注意したほうがよさそうです。
特に夏場は、浮草や藻が大量に増え、グリーンウォーター化も進みます。
藻類や浮草が繁殖しすぎると水中のpHを上げ、夜間には水中の酸素を減らし、メダカの体調を悪くします。
グリーンウォーターの正体は植物性プランクトンであり、本来はメダカにとって栄養の豊富な飼育水となりますが、増えすぎると(濃くなりすぎると)、水草同様、光合成の行われない夜間には、増えた分だけ水中の酸素を奪うのです。
水中の酸素が欠乏しないためにも、夏場は特に濃くなり過ぎないように、増えすぎないように気を付けたいところです。
メダカがちょっと潜っただけで見えなくなるような青水は、青水を半分くらい捨てて新しい水を足せばいいよ。
お掃除ホースが便利ですわね。
底の汚れを吸い取りながら、水を簡単に排出してくれますわ。
グリーンウォータもだけど、水草ー!
水面を覆うほど増やすのはやめてほしいわよね。
メダカの死骸はすぐに片付ける
メダカの死骸は、メダカの餌にもなります。
が、すぐに片付けましょう。
置いておくと、腐敗しさらに水質が悪くなります。
メダカの生存者を移動する際に気を付けること
メダカが大量死した飼育容器の中に生存者がいた場合、直ちに移動しなければ次々に死んでいきます。
汚染水の中でも逃げ惑うメダカを追い掛け回しているうちに、メダカはどんどん弱っていきます。
一刻も早く新しい水に、メダカを移動させましょう。
汲み置きの水がない場合は、水道水にカルキ抜き剤を入れるか、カルキ抜き剤もない場合は、水道水を使いましょう。
水道水をそのまま使うことはメダカにとって良くないといわれていますが、緊急事態では止むを得ません。酸素が欠乏した飼育水とは比べ物にならないでしょう。
実際、水道水で死んだことはありません。
元の飼育水が混ざっていいので、とにかく新しい水に入れましょう。
飼育水からすくいあげた瞬間、動かなくなるメダカもいますが、新しい水に投入してしばらくすると多々息を吹き返すことがあります。(明らかに死んでいたメダカは生き返りません)
メダカの病気や死因の半分は、餌のやり過ぎ(消化不良)か、飼育環境の不備(排泄物、有毒物、酸欠)によるものです。
育て上げたメダカの大量死は悲しく、ショックを受けますが、残されたメダカはまた卵を産みます。
光や温度、給餌、水質、棲息密度に気を付けて、新たな命を育てていきましょう。
コメント