メダカの屋外飼育、ビオトープに使う飼育容器は、睡蓮鉢や壷、トロ船(プラスチックの大きい容器)、発泡スチロールなどいろいろありますが、いずれもメダカを飼育するなら大きいにこしたことはありません。
メダカ飼育-大きい容器が良い理由
メダカは増える
産卵期のメダカは毎日20~50個ほどの卵を産みます。
数を増やさないように、卵を親の飼育容器に入れておけば、親が卵を食べたり、卵から孵った稚魚を食べたりして、数を制限することはできますが、それでも数は増えます。
小さな飼育容器では、メダカにとっても狭く生きづらい環境となるでしょう。
メダカの飼育個体密度は低いほうが良い
メダカは比較的小さな魚ですが、一つの飼育容器に住めるぎりぎりのラインがあります。
直径30cmほどの睡蓮鉢で10~15匹が限界といわれています。一般的な目安としては1リットルに対し1匹の計算で飼うと支障はないでしょう。
単純に計算すると、10リットルでは10匹までだよ。
稚魚から大人になったばかりの若魚は2~2.5センチくらいだけど、2年目の大人サイズは4~5センチほどの大きさになるわよね。
うん。だから、余裕をもって飼育しないといけないんだよ。
息苦しくなっちゃうからね。
また、飼育密度が高いと産卵数は少なくなり、飼育密度が低いとおおくなります。
広々としたスペースで飼育すると1匹が70個くらい産むこともあるよ。
狭いと成長が悪くなっちゃうのよね。
水質への影響が少ない
メダカの数が多ければ多いほど排泄物で水が汚れます。
メダカの数を減らすか、飼育容器を最初から大きなものにしておけば水替え頻度も低くなり、気温や雨などで起こる水質の変化の影響も少なくなるでしょう。
実際、真夏の炎天下で、大型睡蓮鉢と小型の睡蓮鉢の中の水温を比べてみても、小型の睡蓮鉢の温度上昇が急になります。
小さい容器はそれだけ外部の影響を受けやすいのです。
メダカ飼育に小さい容器のいいところ
縄張り争いが減る
メダカは、広いスペースになると縄張りを主張し始めます。
メダカを大型睡蓮バチで飼っていると、底のほうでケンカをしたり、追い掛け回しているところを見かけます。
メダカは、広い野外では、縄張り争いをしませんが、スペースの限られた飼育容器の中では縄張りをもとうとします。
縄張りをもったメダカは縄張り内に入り込んできたメダカを攻撃するようになります。
しつこく追い掛け回すので、見ていて可哀そうになるでしょう。
その点、小いさな容器の狭いスペースでは、メダカのケンカやいじめをみることが少なくなります。
15×15×10cmの容積においてたたかい行動の頻度が最も高く、5×5×10cmで最も低い
メダカ学全書 岩松鷹司 大学教育出版
飼育スペース(置き場所)がない場合でも楽しめる
広い庭をお持ちの方は置き場所に困ることはないと思いますが、ベランダでしか飼えない方もいらっしゃるかと思います。
また、小さく可愛くお気に入りのメダカを鑑賞したいという方もいらっしゃるでしょう。
ボトルアクアリウムのように室内のインテリアとして置くのも人気ですね。
小さい飼育容器は、飼育スペースを確保するのが難しい方や、1~2匹の少ない数で楽しみたい方におすすめです。
掃除が簡単・移動が楽
小型の睡蓮鉢や水槽は大型に比べて軽く、掃除も水替えも楽です。
大きい飼育容器は特に陶器鉢になると重く、一苦労です。
その点小さな飼育容器は持ち運びもしやすいです。
やっぱり大きい容器にこしたことはない
メダカのオスメスペア2匹が仲良く並んで泳ぐ姿はなんとも微笑ましく可愛らしいものですが、卵から孵り、稚魚となり若魚へと成長したメダカの兄弟が、群れを成して遊泳する姿はなんとも贅沢であり感動です。
それぞれご自分のお好みで選ばれるといいかと思いますが、メダカの生育や産卵のことまで考えると、最初から大きな飼育容器を選ぶ方が賢明かと思います。
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